【保育実践】子どもの気持ちに寄り添うって?

 こんばんは!あおねです。

 今日は先日Twitterでも予告した、自分の保育を考えさせられた事例を2つ紹介したいと思います。きっと誰もが考える「子どもに寄り添った保育」自分で言うのもおかしな話ですが、少しだけそういう実践ができたように思えた関わりです。

《園庭遊びでの事例》

◎1歳児女児S

 園庭で砂遊びをしていたSちゃん、Eちゃんはバケツに砂を入れ、型をトッピングに「かき氷を作ったの」と言った。そろそろ部屋に戻り、給食を食べる頃だったため、「おいしそうなかき氷ができたね。じゃあ、向こうの冷凍庫に入れに行こうか」と言い、テラス前にバケツを置くEちゃん。Sちゃんはまだ納得していない様子。「先生持っていくの手伝うね」と言い、少し運ぶのを手伝うと、そのあとをついて一緒にEちゃんが置いたすぐ隣にバケツを置く。しかし、終わると走っていってしまう。EちゃんとT君を先にテラスに入れ、Sちゃんが戻るまで待つことにした。すると、Sちゃんはまだ片付けなくてよいカラーコーンを片付け始める。いくつか重ねたところで「ありがとう、後は先生やるからSちゃんは戻っておいで」と声を掛けるが納得せず残りのコーンも重ねる。園庭にいる保育者も一度は途中で「もういいよ、ありがとう」と声を掛けるが、その後はSちゃんがしていることを最後まで見届けた。カラーコーンを全て重ねると満足したようで、自分からテラスに戻ってきた。

 

《午睡明けの事例》

1歳児男児R

 最近午睡後の寝起きが悪く大泣きするR君。数日続き昨日は午後のおやつも手つかずだった。今日も起きた直後から大泣きし、保育者が抱っこしていないと泣き続けた。保育者としては抱っこを降りておやつに行ってほしいと思うが、本児に付き合いつつ雑務をすることにした。オムツの片付けをしている時、ちょうど近くで掃除機の音が聞こえると保育者にしがみついて「掃除機怖い」と言った。

 本児は家庭での入眠時間が遅く、大体午睡の時間最後まで眠っている子どもで、保育室を掃除している音で目覚めることが日常茶飯事だったが、この時保育者は「掃除機が怖いの?」と再度聞いてみた。R君は小さく頷く。

 憶測ではあるが、何かの拍子に掃除機の音が嫌になったのではないかと考えた。それで怖いと感じるのではないかと思う。「怖い掃除機の音」で目覚めさせられては嫌な気持ちにもなると考えた。R君には「R君は掃除機が怖いと感じるかもしれないけれど、お部屋を綺麗にしてくれる優しい掃除機なんだよ」と伝えた。しばらく保育者の雑務をしているところに連れて歩き、「掃除機の音も聞こえないし、おやつ食べよっか」と声をかけると、すんなりおやつを食べた。

 

 正直私がなめられているからこういう態度をするのか、単にこういう態度だったのかはわからない。しかし、どんな思惑があるにせよ、SちゃんにしてもR君にしても時間をかけて関わったからこそ見えてきた思いでもある。集団で過ごすのと、個々に関わるのとどこまでをどう関わっていけばよいのか計り知れない部分があるが、できる時は多少時間がかかってもその子に丁寧に関わりたいと思う本心がある。ただそれはクラス運営には良くないのかも知れないが……保育って難しい。

 

 ……と感じたこの日の保育でした。

 保育に正解はないと言いますが、子どもの思いには「正解」ってあると思うんです。こちらが解釈することはいくらでもできると思いますが、その子自身の本当の気持ちは一つしかないですから。これから少しずつその子の思いを感じ取り適切な言葉を掛けられるように頑張りたいと思います。

 

 今日はこのあたりで!